こんにちは。
記事をご覧頂きありがとうございます。
今回は、様々なコラボレーションの中で感じた、西陣織を使う上での留意点や前提知識についてシェアしたいと思います。
西陣織を使いたい!と思っても、確認するべき所が沢山あります。
大きく3つ、今回はご紹介しますね。
1、生地の幅について
西陣織にも様々な種類があり、多くは以下に分類されるかなと思います。
約32cm
約70cm
約100cm
約150cm
それぞれ織り機の違いなどによる幅の違いです。
多いのは32cm前後と70cmになります。
70cm以上の幅の織り機は稀な存在になります。
もちろん生地幅によってコスト(何個取れるか)が変わったり、出来ることが変わってきますよね。
コラボの際には、どの生地幅があるか織元にご確認ください。
ちなみにリニスタグループは70cm幅以外の織機があります。
2、素材について
西陣織は様々な素材を織り込み生地にしていきます。
織元、機械によっては混合の生地もあります。
よく使われる素材は下記です。
1 シルク
2 ポリエステル
3 レーヨン
4 キュプラ
5 綿
最近はシルク糸の高騰を受けて、綿の糸やポリエステルを多く使うことが増えてきました。
どの糸を選ぶかで生地の耐光性など仕様の面も変わり、価格も変わりますので確認が必要です。
リニスタグループでは広幅生地の場合、ポリエステルを中心に制作しています。
3、納期について
こちらもお仕事の中ではとっても大切な部分かと思います。
そして、ここの部分での西陣織の認識や状況をお伝えできればと思います。
一言で「納期」と言っても様々なことが関わっており、分業制の西陣織に於いて、納期の決定はかなり難しいです。
具体的に言うと、織り出せたら早いけど、織るまでに他の工程が入るため、自分達主体で納期がすぐに判断できない、ということがあります。
例えば、生地をオリジナルで作るとします。
その際、織る工程は2週間もあれば余裕だけど、柄をデータ化するのは紋図の工程で紋屋の仕事になるので、そこの納期がどれくらいのか分からないから、具体的に答えることができない、みたいなことが起こります。
もちろんその柄の組織の難しさにも寄りますので、より明確には答えづらいということが起こります。
もちろんこちらの納期が具体的にいえなければ、その先のお客様の工程が組めない、などがあるのは承知しています。
そう言った意味で、かなり余裕を持ったプロジェクトの運営をお願いしないといけません。
常に工程の状況は変化し、織るのも順番になるため、コミュニケーションと、そういう産業形態なんだ、ということを前提において頂くことを推奨します。
もちろん各工程、一生懸命やっているんです。笑
いかがでしたでしょうか?
今回は西陣織を使う上での大事なポイント3つをお届けしました。
また様々な活動の中で気をつけるべきことがあればシェアしますね。
記事をご覧いただき、ありがとうございました。
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